ミラノ雑感(長文失礼)。

一人で海外をぶらつくと、とっても自由な反面、連れがいれば楽なのにということも多々あるわけで。しかし、やはりどうしても一人でないと出来ないこともある。それは「歩く」こと。ひたすら歩く。

そうすると、店の前で立ち話しているおっちゃんやアパートメントのドアから出てきて車に乗って出かけていく人など、街の日常に絶えず身をさらすことによって、何とはなしにその街の空気のようなものが分かってくる。あるいは、分かってくるつもりになっているだけかもしれないけれども、とりあえずこれが気に入っている。

もっとも、例えばジャカルタのように、とても歩く気になれない空気の中や、バンコクのうだるような気温の中、これはおよそ無理な相談であり、さほど徹底した「主義」と呼べるようなものでもないのだが。

先には、一人といったが、別に同じことが好きなのが居ればそれはもっと楽しい。昨年、カナダ人の同僚とパリに行ったときには、二人でひたすら、やりすぎといえるくらいに(総計15キロくらい)歩いたと思う。およそ交通機関と呼ばれるものは一回も使わずに、オペラ座からルーブル、シテ島、リュクサンブール。モンパルナスに抜け、北上しながらエッフェル塔を回りこんで、シャンゼリゼを下る。合間には、トドメとばかりにエッフェル塔を徒歩で登ったんだから、その後筋肉痛にならなかったのが本当に不思議なくらいだ(その申し出を聞いたときばかりはカナダ人の馬力を恨んだ)。

これは、女性には勧めません。事前に情報を得ていたとしても、ふらっと、ちょいとややっこしい地区に入り込んでしまう危険性も十分にあるし、歩いているときの振る舞いなんかにも、状況によってはちょっとしたコツがあったりする。

Tiny Bits of My Life: episode II

Fragments of my thoughts, or the way I perceive the world.

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